The Street Sliders | ja

8    0

いわゆる“つっぱりモノ"ではない、
正真正銘のロックンロールを日本で最初に
オーヴァー・グラウンドでブチかました国宝級バンド、
ストリート・スライダーズ。
日和りまくりのジャパニーズ・ポップ・シーンにおいて、
彼らほど自らの姿勢(ロック魂)を貫き通したアーティストがいただろうか。
ゆえに00年の解散劇は非常に残念であった。
ローリング・ストーンズへのオマージュを高らかに宣言するバンドは日本中に数多くいる。
しかし、そのほとんどがフェイクだ。
ヘタレな歌謡曲と融合してみたり、胡散臭い80'sな文脈で鳴らしてみたり、
訳もわからずリスペクトしてみたりと……。
その点、スライダーズの鳴らす音は、もうかなり首尾一貫していた。
2本のギターがめちゃくちゃスリリングに絡む様、
ハリーのR&Bフレイヴァーに富んだ泥臭く無骨なヴォーカル・スタイル、
シンプルだが着実にグルーヴを生み出すリズム隊……。
どこから、どう聴いてもストーンズなのだ。
で、やはりそこがカッコいい。
そのまったく迷いがない骨太サウンドに、
本物のロックを希求する音楽リスナーは心から酔いしれたのであった。
日本のロックの歴史においてこれほどまでストーンズのウネリを具現化したバンドは、
村八分と彼らぐらいであろう。


.

すべてのアルバム

トップアルバム

類似のアーティスト