John Lennon | ja

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ジョン・レノン MBE(John Winston Ono Lennon, MBE-ジョン・ウィンストン・オノ・レノン, 1940年10月9日 - 1980年12月8日)は、20世紀に活動した歌手、作詞・作曲家、ギタリストである。英国・リヴァプール生まれ。ロックバンド「ザ・ビートルズ」のリーダー格のメンバーであった。身長は5フィート11インチ。MBE(大英帝国勲章)受勲時の本名はJohn Winston Lennon, MBE、オノ・ヨーコと結婚後ミドルネームのWinstonをOnoへ変更しようとしたが、認められずJohn Winston Ono Lennonと改名。


音楽性の発展

ビートルズ時代

1960年代、ジョンはロックンロールに大きな影響をもたらし、このジャンルをそれまでの限界を越えて発展させた。ポールと共に、20世紀において屈指の影響力のあったシンガー・ソングライターであり、ミュージシャンであると広く認知されている。ジョンが単独あるいは中心となって書いた曲は、内省的であり、一人称で書かれた個人的な内容であることが多い。ジョンのこうした作風とポールの全体として楽天的でポジティヴな作風とは、ビートルズの楽曲においてしばしば好対照をなしている。

ビートルズ初期におけるレノン=マッカートニーの緊密な共作においては「シー・ラヴズ・ユー」「抱きしめたい」「エイト・デイズ・ア・ウィーク」などにおける開放感のあるサビのメロディーがジョンによるものであることが知られている。ジョン本人が触れているように、「ア・ハード・デイズ・ナイト」「ヘルプ!」などで聴かれるややブルージーでマイナー調のメロディーは、共作者ポールの楽天的に聴こえるメロディーに陰をつけ曲に哀愁感をもたらした。

中期においては両者の共作のあり方は変化し、ポール主体の楽曲「ミッシェル」「恋を抱きしめよう」「シーズ・リーヴィング・ホーム」「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」などにおいては、ミドル・エイトと言われるブリッジの部分の作詞作曲をレノンが担当しており、その中でも「ミッシェル」の繰り返されるリフレインは代表的なものである。またレノン主体の楽曲では「デイ・トリッパー」「イン・マイ・ライフ」「愛こそはすべて」などがある。また効果音を「イエロー・サブマリン」で積極的に導入した。

後期においては単独作が増え、「グッド・ナイト」「アクロス・ザ・ユニバース」「ビコーズ」のような透明感のある美しいメロディーを持つ曲や、「ヤー・ブルース」「カム・トゥゲザー」のようなブルース・ロックの名曲を発表した。(参考文献 集英社「プレイボーイ」(1981年)1月号「ジョンレノン・ラストインタビュー」、シンコーミュッジック「ビートルズの軌跡」(1979年)所収1971年インタビュー)


ソロ時代

こうしたビートルズ時代に比べ、ソロではよりシンプルな和声の進行と歌詞に特徴づけられる曲調へと変化し、「ヤー・ブルース」「カム・トゥゲザー」の路線を継ぐ「マザー」「コールド・ターキー」「ウェル・ウェル・ウェル」「真実が欲しい」「アイム・ルージング・ユー」のようなヘビーなロックを発表している。そして、何より「インスタント・カーマ」や「ノーバディー・トールド・ミー」のような早口のラップ調のボーカルが特徴の軽快なロックが「愛こそはすべて」の路線を引き継ぐレノンの真骨頂を示している。

また「ラヴ」「ウーマン」「グロー・オールド・ウィズ・ミー」のような美しいメロディーからなる曲がある一方でビートルズ時代の「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」「ジュリア」のように繊細なメロディーで、かつ不安定な和声進行を示す独特の曲調は、同時期(1967~68年)にその原曲が書かれたとされる「ジェラス・ガイ」へと発展した。

また、レゲエやカリプソのリズムはビートルズ時代の「オブラディ・オブラダ」での有名なレノンのオルガン・プレイが先鞭をつけたが、さらに「マインド・ゲームス」における本格的なレゲエの導入へと至った。1980年のインタビューではレゲエのリズムを共演ミュージシャンに説明することを要したとの発言がある。ブラック・コンテンポラリー調の曲が多い『心の壁、愛の橋』の「愛を生き抜こう」ではビートルズの「ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」以来の通作形式による複雑な楽曲構成に挑んだ。

こうした中でレノンの作曲の到達点の一つといえるのは、わずか15分で書かれたといわれる「ウーマン」である。この中で半小節ごとに変化する和声進行に従って、ギターの美しいアルペジオのフレーズが奏でられ、最終部で半音階上昇などカデンツにさまざまなテクニックが駆使された楽曲となった。曲の着想はビートルズ時代の「ガール」を発展させたとレノンが1980年のインタビューで述べている。他に惜しまれるのは最後の名曲といわれる「グロー・オールド・ウィズ・ミー」がシンフォニー調に作編曲される予定であったものが未完に終わった事である。この曲は後にジョージ・マーティンによりストリングスが書き加えられた。

オリジナル・アルバム

* 未完成作品第1番 トゥー・ヴァージンズ - Unfinished Music No. 1: Two Virgins (1968)
* 未完成作品第2番 ライフ・ウィズ・ザ・ライオンズ - Unfinished Music No. 2: Life With The Lions (1969)
* ウェディング・アルバム - Wedding Album (1969)
* ジョンの魂 - John Lennon/Plastic Ono Band (1970)
* イマジン - Imagine (1971)
* サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ - Sometime In New York City (with Yoko Ono) (1972)
* マインド・ゲームス - Mind Games (1973)「邦題:ヌートピア宣言」
* 心の壁、愛の橋 - Walls And Bridges (1974)
* ロックン・ロール - Rock 'n' Roll (1975)
* ダブル・ファンタジー - Double Fantasy (with Yoko Ono) (1980)
* ミルク・アンド・ハニー - Milk And Honey (with Yoko Ono) (1984)

ベスト盤

* シェイヴド・フィッシュ〜ジョン・レノンの軌跡 - Shaved Fish (1975) 鰹節も参照。
* ジョン・レノン・コレクション - John Lennon Collection (1982)
* イマジン (オリジナル・サウンドトラック) - Imagine: John Lennon (1988)
* レノン - LENNON (1990)
* レノン・レジェンド〜ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ジョン・レノン - Lennon Legend (1997)
* 決定盤ジョン・レノン〜ワーキング・クラス・ヒーロー - Working Class Hero (2005) .

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